盆の帰省でお帰りのご近所さんと久しぶりに都合山遺跡に行ってきました。
近江、畑の近道から入ったのですが、作業道が夏草に覆われて行きにくくなっています。
風景が違って見えて道を間違えそうでした。
それに遺跡への進入路、急斜面に作った小道に杉の大木が二本倒れています。
これを乗り越えるのにちょっと往生こいてしまいました(笑)。
(大変だったということ)
夏草が枯れるまで、畑からの道は通らないほうがいいかもしれません。

夏草に行く手を阻まれましたが、それでも、都合山遺跡自体は静かにそこにありました。
意外と涼しい風が吹きわたっています。
草や虫の事を考えると、虫よけをして長そでで来てください。
クマよけの鈴も必要です。お持ちの方は454マグナムも持ってくるといいかもしれません。
杉の木を切ってないので、その下にある遺跡自体は日陰になっていて涼しく、草も生えていません。
それに毎年春に草刈りをします。
私は足を怪我していて、今年の草刈りに参加できませんでした。
申し訳ないことでございます。

管理小屋の前にはベンチがあり、カナクソが置いてあります。
砂鉄には50%の酸化鉄と50%のケイ素が含まれています。
その砂鉄を熱して鉄とケイ素を分離し、ケイ素は炉の外に溶かして出します。
その溶け出たケイ素が冷えて固まったのがカナクソです。
そしてひときわ大きい帽子のような形をしているのは鍛冶滓です。
出来た鉄を鍛冶場で鍛えているときに、炉の中に落ちたものが固まったのがこの鍛冶滓です。

たたら場の中にはあちこちにカナクソが落ちていますが、遺跡は保存しておく必要があるので持ち帰らないようにしましょう。

高殿と呼ばれる製鉄炉の建物の前には、説明看板があります。
しかし、春の大雨の影響でしょう。
この説明看板が倒れていました。
ちょっと私一人だけではどうにもならなかったので、何とか修理をする必要があるなと思いました。

一緒に行ったお客様も「一人で見ただけでは漠然としているけれど、こうして説明をしていただくとよく分かる」と言っていただきました。
ほんとその通りなのですよね。
現状では、ただ石垣があるだけで建物もないし、何が行われていたのかわからないですから。