日南町に谷中山遺跡があります。
季節君も伯耆国たたら顕彰会ができて間もなく、もう10年も前のことですが、見学に行ったことがあります。
小さな道のすぐそばなのですが、小川を超えた対岸には、厳然と石垣がそびえていました。
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そして、水車の柱もまだ立っていました。
この柱はその冬の大雪で倒れたのが残念です。
この谷中山遺跡は日南町を代表するたたら場跡なのです。
山中にあり、人の手が加わっていないこと、大正時代、近藤家の主力工場なので設備の跡もしっかりとあり比較的新しい遺跡であること。伝承もはっきりしていること。
などから、日南町の指定文化財になっています。
遺跡の現地説明会があったのですが、季節君は仕事の都合で行くことができませんでした。
そこで、知り合いにお願いして資料を送っていただきました。

この発掘調査で特筆すべきは、地下構造から大きな四角柱の鉄が発見されたことです。
炉の直下は大舟、小舟があり、その構造が崩れるのを防ぐためだと考えられています。
資料には筋金と書かれています。
まさに筋金入りの遺跡です。
これから近世、近代のたたら場発掘調査には、この筋金を入れた跡があるのかどうかが調査の見どころになりそうです。