毎月一回、日野町が保管している古文書の整理作業をしています。
今日は、江戸時代後期の納税関係の書物を扱っています。
表題や執筆者、受取人、記載年などを調べてデータベースにしているのですが、書類が多いのに反して参加していただけるボランティアが少なく、遅々として作業が進みません。

今回は、7人で2時間ほどやりました。
皆さん、それぞれの知識を生かして頑張っておられます。

そんななかで、面白そうな表題を見つけました。

天保五年
小河内村内林鉄山取改帳

下黒坂村の甚助という人が執筆しています。

小河内は、いまも黒坂の少し上流側に存在しています。
そこにあった鉄山林を調査して報告書を作ったということのようです。
(鉄山林とは、たたらの燃料となる炭を作る山林のことです)

今日は作業中なので、横道にそれてはいけません。
でも、この中の記載には新発見があるかもしれません。
う~ん。3秒悩んだ末に、私の責任感はあっさりと負けてしまいました。
もともと、そういったロイヤルティーのない人間なのです。


ちらっと中をのぞき見します。


鉄山林のある場所、広さ、名前が書かれています。
おそらくこの土地の地主の名前なのでしょう。
小河内では市作という名前が多く出てきます。

もっと詳しく読み解けば、いろいろな意味をくみ取ることもできるのでしょうが、いくら時間があっても足りなくなります。
きょうは表題のデータベース化が目的なので、ここまでにしておきましょう。

しかし、やはりあるべくしてあった古文書だという気がします。
この古文書の山の中には、たたら関連の内容が記載されたものがほかにも多く眠っていることでしょう。