このたたら跡から黒坂方面に三十メートルほど離れたところも試掘されていました。人工的に整地されているので、いかにも何かありそうだったのでしょう。
tyaya

研究者の方がナイロンバッグを取り出して見せてくださいました。

そこからは陶磁器と鉄器が発見されているそうです。
工具金属

季節君は見たことがない代物ですが、鉄工具は細く尖っていて錐か鑿のような働きをしたのでしょうか。青谷上寺地では、もっと粗末ながら木工の彫刻に使ったであろう尖頭具が見つかっています。それをイメージしてしまいます。
陶磁器

陶磁器は呉須の染付が淡い色で、江戸時代末期の色の特徴があるそうです。

すり鉢も有り、たたら場というより生活感を感じさせます。たたら遺跡とは時代的なずれもあるので民家だった可能性が高いそうでした。

たたら場でもっとわかることはないでしょうか。

黒坂といえば緒方?と思ってしまいますが、江戸時代初めの鉄山師はわからないことだらけですので、操業家はいまのところ不明だそうです。

季節君は、こういう試掘段階での調査を初めて見るので、勉強になりました。どっかーんと大規模な発掘現場ばかりを見ているので、こういった地味な調査を重ねてサンプリングすることが大事なんだなと思います。

素人があれやこれやと質問攻めにして、研究者の方の仕事の邪魔をしてすいませんでした。

しかし、縄張りから見るに、ここも道路拡張に伴いなくなってしまいそうです。

そのまえに坊主石が出てきたら、今一度お邪魔させてほしい、その時には派手な調査現場になっているんだろうなと思いました。しかし、工事現場を邪魔するわけにもいかない、難しい状況ですね。