今年、鳥取県の史跡に指定された都合山について詳しい説明会がありました。
鳥取弥生の王国推進課の水谷先生の講演です。
文化財には有形、無形などの種類がありますが、都合山は記念物の中の史跡に当たります。遺跡の中でも特に貴重なものを史跡と呼びます。
県指定と言えば、昨年指定された近藤家住宅を思い浮かべますが、近藤家は保護文化財のカテゴリーに分類されます。
都合山が指定されたことにより、鳥取県内の史跡はこれでちょうど20件になったそうです。7年ぶりに新たに史跡が指定されたということ。意外と指定史跡というのは少ないのですな。
都合山は、建物は残ってないのですが、山内と呼ばれる鉄づくりの村はほぼ完全な地形で残っており、明治期の俵国一先生の調査資料、平成になってからの角田先生の発掘資料、近藤家に残る経営資料、そしてこの遺跡とそろっており、非常にまれなケースです。
この史跡を上手に使ってゆくことで荒れることなく守っていけるというご指摘がありました。
それから、石垣の周りを綺麗に草刈りして、石垣の構造が見えるようにすると見ごたえがあるとのお話もありました。
いろいろとよいヒントを頂いたような気がします。

講演が終わって、たたら炉の前に帰ってみると、煙突から還元炎が立ち上っていました。
一酸化炭素の立ち登る状態を作って、酸化鉄FeOから酸素Oを奪い金属鉄Feを作ろうとしているのです。
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この後、炭の投入を終え、最終局面で炭を燃え尽きさせようとしている時の酸化炎とは、はっきり色が違います。
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ちょっと大掛かりな科学の実験だと思ってください。

そして燃焼を終えたら、出来上がった鉄の取り出し。
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今年もたくさんの鉄ができました。

ヤッルゥ!o(*>▽<*)o

ということで令和のふいご祭りは大成功でありました。