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都合山の高殿模型展示施設の建設中です。


あわせて、都合山の資料を総合展示することになり、現在鋭意製作中なのであります。


その中でも、季節君は都合山地下構造を視覚的に捉えるための模型制作を担当しています。


日本のたたらでは、鉄が溶ける1500度以上の温度をいかに維持するかが勝負であったわけで、そのために地下に保温構造を作りました。


平安時代以前は簡単な地下構造で山の上など湿気の少ないところに立地する必要がありました。


しかし、時代が進むにつれて地下に4メートルにも及ぶ保温構造を作り、鉄の運搬に適したところにたたら場を造ることができるようになりました。


それでも、吉たたら(日南町)では湿気のためにうまく鉄が沸かず、本床を移動したりして苦労した記録が残っています。


そうした日本の鉄作りの肝心要の地価保温構造を一目でわかるように断面の模型を作ってしまうわけです。


なにもこれは私たちが始めたことではなく、島根県ではあちこちに特徴のある模型が展示されています。


わたしが今手がけているのは研究者の方に提供していただいた伯耆のたたら場の資料を基にした実物の4分の1模型です。


まずはフレームをつくり、図面を貼り付けます。


そしてできるだけ実物に近い素材を集め貼り付けてゆきます。


この素材集めが大変でした。



地層の上に石垣を作っています。



左右に石垣ができました。



松の丸太で排水溝を埋め、石を貼り付けて境界を作ります。地下と敷石の間には荒砂を敷き詰めることになっています



現在やっとこさ、ここまで進んでいます。



昨年は半年かかりで高殿模型を修復しましたが、今年の夏はこの地下構造模型に掛かりっきりです。今年の暑かった夏は終わりを迎えますが、季節君の夏はまだまだ暑いです!