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年度末を迎え、高殿模型の修復作業も急ピッチで進みます。


本日は、いよいよ高殿模型の修復作業最終日となりました。


 


思い起こせば1年前、倉吉 斎江家を訪問し、高殿模型を譲っていただくことになりました。


大型で壊れやすいものだけに、移動させるのも一苦労でした。


地元日野町の企業に相談を持ち込み、無理を言って倉吉から持ち帰っていただきました。



大きくて、重くて、壊れやすくて、、、多くの人手で大変な作業でした。


地元日野町に到着した頃には日も暮れかかり、みんなくたくたでありました。


 そして、1年がかりでの修復作業。


作業をする場所の確保も大変でした。


ここでも地元企業さんの工場をお借りしての作業となりました。


長年の痛みが激しく、最初見たときにはどうなることかと思いましたが、、。


 


和鋼博物館に行き、学芸員さんにいろいろ教えていただき資料も提供していただきました。


菅谷高殿にも行き、実物の建物を拝見して構造を調べました。


そうして、入念に下調べをしてから作業を開始します。


 


結局、一度解体し、いちから組み立てなおすと言う荒療治でした


 


暑い夏にはTシャツ1枚で半ズボン。暑さのために倒れるものが続出しました(うそです)


寒い冬には凍える手をさすりながら、粘土をこねる手から血がにじんでいました(これもうそです)。


そうした苦労を乗り越え、やっと春が巡ってきました。


本日は、倉吉からボランティアで人形作家さんが指導においでになりました。


また、地元の建具屋の若社長さんが、建物の最終修理においでになりました。


屋根の足場を配置しましたが、この部分に大変こだわるスタッフがおりまして、細かい部分にまで修正が加えられ、この場に及んで作業がかなり難航いたしました。


季節君などはお気楽なもので、適当でいいジャンって思うのですが、そんなことをこの場で口にしようものならばいきなり張り倒されそうな気配です。


したがって季節君は手に汗をにぎりながらじっと息を殺してみていました。


模型の上に足場を組んで、スタッフが上り模型の屋根の上からはしごや柱組みを取り付けてゆきます。


そして、人形作家さんの手で、年代を感じさせるようにスプレーで着色されてゆきます。


見事なものです。


さっき作ったばかりの柱が、着色されると、100年の歳月を経たように見えてきます。


2時間以上もかかってはしごを取り付け終わると、人形を配置します。


 


こんなふうに見事に出来上がりました。


次回は内部をご案内いたします。