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先日発見した、調査記録のない新たなたたら場。


季節君としては、自力で見つけた数少ない遺跡なのです。


ということで、先輩から『自分で見つけた遺跡くらい自分で調査せんかい!』


 と私に花を向けていただきました。


私にも調査報告書を書かせてくれるようです。


 


そこで、本日、鳥取県のかたと一緒に再調査となりました。


今度はカメラもバッテリーフル充電で行きます。


車を降りて山道を歩き、いよいよ沢に侵入します。


確かここでよかったんだよね。??


カナクソの出ない沢に心配しながら急斜面を上がります。



しばらく急斜面を這うように登ると20メートルほどの平地。なだらな部分を削り取って平地を作っています。


平地の縁には石が並べてあり、これが石垣に進化してゆくんだろうなって思われます。


沢からは30メートルほど上っており、湿気の心配もないところです。こうしたところに炉を作り、カナクソは急斜面に捨てることによって簡単に始末できた。


というのが古代のたたら場であったと考古学の文献にあります。


まさにそのとおり。


そしてまだ大規模に土木作業ができなかったため、小さな平坦地がいくつかに分かれていて作られています。


 


この広さでは本格的な高殿は作れませんね。


かなり古い遺跡であるのは間違いなさそうです。


おそらく中世以前。欲を言えば古代!


なんて思いながら、地形をスケッチをします。


これだけでは資料が少ないので、さらに手がかりを探します。


平面は8段ありました。


なんと、その南端には、粘土を掘り出した穴がありました。


粘土の採掘跡まで見つかるのはめったにありません。



2メートル四方のくぼみで壁面には粘土が露出しています。鍬で掘ったような?細い跡が見えます。


粘土を取り上げてこねてみると、鉄山秘書にあったように粘り気があり握るとしっかり固まります。


うーーん。ここまで見つけてしまうとは季節君の恐ろしい執念であります。



また、平地の隅には大小の平らな石が2つ重ねてありました。いかにも祭ってある感じです。金屋子さんのつもりでしょうか。


しかし、カナクソがあまりにも少ないので、どっかにカナクソ捨て場があるはずです。


前回も発見できなかったので、急斜面の部分をあちこち探していると、やややっ!!


足元がぐりぐりします。


地面を覆っている草を払いのけると、一面カナクソが埋まっていました。



そして、焼けた粘土や、カナクソを抱いた粘土の塊がありました。


これだけ、物証がそろえば、もはや言い逃れはできません。


私がたたら場でございました、と白状しなさい!


本日の調査はこれにて一件落着!


はっはっは。 (^O^)