カテゴリ:

たびたびお伝えしておりますが、ただいま日野町では、たたらの資料館としても使われておりました『出店近藤』の建物を修復工事中です。


そのためおいでになるお客様にも十分なガイドや資料の見学をしていただけないでいます。


ということで、そのお詫びの意味もあって現在の状況を季節君がリポートいたします。


 


 


工事前は、壁が崩れたり塀が曲がっていたりしていました。木戸は開かなくなり、サッシなども入っていて昔の面影は薄れておりました。さらに柱が腐って危険な状態でもありました。


 


 


現在は床下に防水工事を施し、壁は取り壊して柱も新しくし、建物の狂いを修正しております。



この工事は12月末まで掛かる予定です。予想以上の大工事となりました。


しかし、日本建築は木と土と紙によって作られているため、修復工事は欠かすことができないのです。


法隆寺の五重塔も、世界遺産登録をするときに、建築当時の素材が半分しかないのが問題になったとか。しかし、材料を入れ替えながら修復保存することこそが日本建築の特徴なのだと言うことをご理解いただき、現在では世界遺産登録の基準自体が変更されたと聞きます。


法隆寺と比べるわけには行きませんが、出店近藤もこうして復元工事が行われて後世に残ってゆくわけですね。大事にしないといけないなって思いました。


そういえば、今回の工事は出見世近藤(昔はこう書いたそうですよ)のお屋敷を登録文化財に登録できるくらいのしっかりした復元工事だそうです。この際思い切って国登録文化財にできないでしょうかね。そんなことを考えながらぼんやり工事を見つめていた季節君でした。