早春の宴 その2
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ご当主から沢山のご馳走をしていただき、満足したころ、次の部屋へと通されます。
ここは囲炉裏のあるところで、ゆっくり温まりながらお酒を頂きます。
囲炉裏で酒を温めながら、こんどは鮎か山女魚を釣ってきますから囲炉裏でいただきましょうね。とお話しします。
昔から伝わるらしい猪口を沢山入れた箱を廻して皆さんそれぞれに酒器を選びます。
すると一人が、ああ!これはこれは!と叫びました。
何だろうと思って聞くと『この猪口には池酒店と描いてある。これは、当家のご先祖の作られたもの』とおっしゃいました。
この方のご先祖は造り酒屋で、当時販売促進用に御得意先に配ったものだそうです。
よく見ると猪口の底に金文字で池酒店と描かれていました。
旧家どうしにはいろんな歴史があるのですね。
この猪口でお酒を口に含んでいる先輩は心なしか目が潤んでいたような。
さぞかし美味しいお酒だったのでしょうね。その猪口は記念に差し上げますと包んでいただいて大喜びの先輩でした。
お片づけは皆でやりましたが、あまりに邸宅が広いので、行ったり来たりも大変なのでした。
本日は、楽しい思いをさせていただき大変ありがとうございました。