早春の宴
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このところ、暖かくなってきて、フキノトウも芽を出しています。
そこで伯耆国たたら顕彰会のメンバーもそろそろ、動き出そうとむずむずしています。
きょうは、たたら顕彰会メンバーの持つ古民家で宴会をすることにしました。
この邸宅は私も小さいころから知っていて、ながーく続く武家屋敷のような白塀に囲まれたお家を不思議に思ったものでした。
まさか、こんな出会いがあって、こんなふうにお招きにあずかるとは思ってもみませんでした。
夕暮れにお邪魔するとすでにメンバーが集まっている様子。玄関から奥の間に通されます。
縁側をどんどん奥に進むのですが、廊下は雨戸が閉められています。今風だと間違いなくガラス戸なのですがこれが木戸になっているところが時代を感じさせます。
このお屋敷は慶応年間に建てられて、小さい修復はされながら大事に残されているそうです。
奥の院は4.5畳と6畳間が開け放たれていて、床の間や筍七つの床柱など書院もきちんと作られています。
天井は漆塗り。欄間の見事な浮かし彫りには大正の伯耆国貝田の職人の銘がありました。
このお宅は、地元名士のお宅で先代は政治家をしておられました。
西園寺公望がおいでになったとき残して行かれた書が置かれています。
本来は季節君などが接待を受けられるはずもない銘家なのであります。
今現在は新しいお宅を建てられているのですが、こうしてご先祖が建てられた旧邸宅も記念に残しておられるのだそうです。
うらやましい限りではございませんか。
暖かくなったら雨戸をあけて、庭を眺めながら、陰陽師の安倍清明のようにほろほろと一杯やりたいものですね。
失礼のないようにカメラは持ち込まなかったのですが、やっぱし、写真に残しておきたい風景でありました。
ご当主から沢山のご馳走をしていただき、満足したころ、次の部屋へと通されます。
つづく