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妻が小説TATARAを読んでいます。というか、実は私がそう仕向けたのです。
普段から妻はあまり本を読んだりしません。漫画も読みません。新聞は読みますが、もっぱら、テレビのニュースに頼って現代の情報社会を乗り切っています。
その妻に長編小説を読ませようというのですから大変です。
TATARAの本を台所に置いたり、ピアノの上に置いたり、玄関に置いたり、とにかく妻の目のつくところにおいてやりました。近所の方からも「奥さん、小説お読みになりましたか?」って聞いていただきました。そして、やっと暇を見つけて読み始めるようになりました。と、こんどはこれが止まらなくなってしまいました。
ある日、彼女は目をウルウルしながら、神棚を拝んでいます。不審に思って、どうしたの?って聞いたら「直矢が戦争に行ったの。死ななくてすむように神様にお願いしてるの」って言うではないですか。普段本を読まない人が読み始めると感情移入が半端ではありません。「なんとかしてっ」て頼まれて、よし、ここが亭主の力の見せ所だって、作者の松本薫さんに電話をかけてストーリーを変更していただく決心をしました。
受話器をとって「T――――T―――――」 、大変なことに気づきました。
わたしは松本薫さんの電話番号を知らないのでした。 
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そして、妻はその後のストーリーを読み、涙ながらに「この世に神様はいないのね」って言い始めました。

いまでも妻は私に口を聞いてくれません。(ノ_・。)