ただいま米子美術館では安綱展を開催中です。

季節君も、たたらや刀剣に詳しい先輩に連れて行っていただきました。自前ガイド付きの豪華な視察です。米子がいな祭りのにぎわいを交わしながら米子市の駐車場に入ります。
安綱展示


きょうは東京国立博物館の主任学芸員さんの講演があるので多くの人がお集まりのようです。

わたしもお見かけしたことのある文化関係の方が、多くおいででした。

少し時間があったので、刀剣展示室に行って実物の古伯耆を見せていただきましたが、ここは写真撮影不可となっていますので、今日は実物の写真は掲載できません。

米子市図書館に移動して講演会場に入ると、150人くらいでしょうか、会場は満員になっています。

知り合いの事務局のかたに席を与えていただきましたが、流石に刀剣人気、安綱人気を感じます。私の隣の人もノートを広げてやる気満々。季節君も鞄からノートをおもむろに取り出し、俺だってやる時はやるんだけんねと気合を入れました。

誰かが真剣を持って飛び出してくるのではないかと思うくらいの殺気が漂う中、たんたんと画像を交えた安綱の太刀の分析が続きます。

真守が安綱の次男で、嫡男は有綱だろうとの解釈、う~んと季節君はうなってしまいました。根拠となった古文書を探して読んでみようと思います。

それから、展示中の無銘古伯耆は有綱の物だと考えるとの発言。そして細かな分析。息をのむような専門的な見解でした。

季節君なんかは百歩下がって「まいりました」と膝をつきたい気持ちです。

 

最後に安綱は数代あったかもしれないとの論説に対し

「平安期に襲名の習慣はなかったと思う。だから安綱が複数いたというのは頷き難い。確かに銘安綱の作風はいろいろな物があるが、ひとりの人が作風を工夫していった可能性もあり、どちらの意見も決定的な根拠はない。」

というようなご意見でありました。

 

その後ももう一度展示会場に戻り、抜刀術の先生などにもお会いして、いろいろな説明を伺いました。

刀の歴史も奥が深いのですが、その鑑賞の仕方も奥が深く、季節君などは右往左往するばかりであります。