太平記と平家物語をこうして並べて見て、なんだか違和感を感じていたのです。
季節君は今日一日、のどの奥に何か引っかかったようで、考えていました。
それがやっとわかりました。
平家物語では、髭切、膝丸は筑後の国三笠郡土山に異国からの鉄細工師がおり、その人が作った事になっています。
で、渡辺綱が髭切で鬼の腕を切っています。その腕を渡辺綱のお母さんに化けた鬼が取り返します。

太平記では、同じように鬼の腕を切って、綱のお母さんが腕を取り返します。しかし、その刀は鬼切であり、作ったのは大原安綱になっているのです。


逸話は同じでも、刀が違うのです。これはどういう事なんでしょうか。鬼切という刀に箔を持たせたかったのでしょうか。

さらに紛らわしいのが、新田義貞が鬼切と鬼丸を同時に持っていたこと。どちらか一本にしといてくれたらよかったのに。