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2025年10月

第12回令和のふいご祭り#3

舟場山の視察を終えて会場に帰ってくると、1回目のノロ出し(砂鉄に含まれるケイ素が溶解し流れ出る)は終わっていました。
今回は、高殿建設といい、たたら操業といい、かなり良い感触です。
2回目のノロ出しでも、あまり多くのノロは出ませんでした。
ノロが多いと派手で見栄えもしますが、ノロが多いと鉄分も一緒に出てしまうのではないかと心配になります。

すべて村下(技術者)の判断になります。
おそらく今回は相当出来が良いのでしょう。
ノロの出が少ないのは、炉のあちこちに新たな工夫がなされているからのように見えます。

事務局の提案で、急遽、ケラの重さあてクイズを実施することになりました。
メモ帳を観客に回して、重量予想を書いていただきます。
山本村下は炭の減り具合を眺めておられましたが、お弟子さんへの合図で炉の切り離しが始まりました。
上から一段ずつ慎重に
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そして、ドラム缶で作った鉄池へ投入!
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一気に水蒸気が立ち上り、迫力があります。


炉の中に残っているケラを取り出そうとしますが、ケラが大きすぎて炉壁の粘土と嚙み合って出てきません。
ごろりと出てきたケラを秤に載せて測ると、、
「おおっ!!』とどよめきが上がります。  Σ(๑ °꒳° ๑)!

なんと、今日は、ぴたりと、なんと

9Kgでしたー。

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お集りの皆さんの中で、最も近い人でも7.5Kgの予想
15Kgの砂鉄を使って9Kgは出木杉です。🌲
歩留まりが6割もあります。
これは神業!
砂鉄に含まれる鉄分をすべて絞り出してしまったのではないでしょうか。
この模様は、中海TVに収録されています。
11月下旬に放送される予定です。

なお、先年作られたケラを刀鍛冶さんが切り開いたところ、芯までぎっしりと鋼で詰まっていたそうです。
今年のミニたたらは大成功でありました。

第12回令和のふいご祭り#2

さあ。いよいよ舟場山遺跡の見学会です。
駅前を10人ほどで出発します。
舟場山というのは、根雨に最も近いたたら場。
古文書を見ると、舟場地域内のあちこちにたたら場があったようなのですが、すべて舟場山と表記されています。
近藤家文書によると操業者は
文化2年 根雨松田家伊兵衛
文政1年 根雨松田家八十次
天保13年松田政蔵
明治7年 近藤喜八郎
となっています。 (影山猛先生論文)

さらに伯耆誌では享保19年に舟場間地山というのが記載されています。

境鉄山融通開所の記録には二部足羽伊右衛門が舟場山開設のために借り入れをしたことが書かれています。

慶応元年に月瀬村の西村家が持っていた舟場山を根雨尼子屋太助が買い取り、さらに近藤家が買い取った記録もあります。(池本先生)

いろんな文書にいろんな形で舟場山は出てきていて、どこがどうなのか、まったくわかりません。

私たちが舟場で見つけた、たたら遺跡は(地名でいうと)鈩山ヒヤ谷投げ谷投げ谷の大鍛冶と4か所あります。
おそらく大きさからいってヒヤ谷は当時根雨で最大の鉄山師だった松田家の操業。
投げ谷の大鍛冶は、記録から近藤家だろうと思われます。

そして、今回はヒヤ谷を視察することになってます。
石垣が何重にもなっていて、一番高いところに高殿跡があります。
一番上の石垣にはかなクソが捨てられていますので、この石垣はたたら創業当時のものだろうと思います。
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ほかの石垣はいつの時代のものかわかりませんが、松田家は3回も操業しているので、その時に増設された可能性もあります。また、たたらが終わってから農地にするために作られた可能性もあります。
今回は時間がなく、一番上にあるはずの高殿跡も含めて十分に観察することはできませんでした。
どこにどんな施設があったか、ぜひとも知りたいところです。


第12回令和のふいご祭り#1

ふいご祭りを初めてもう12年が経ちました。
最初は2日がかりで鉄筋にトタン張りで小屋を作り、必死の思いでたたらを操業していました。
そのうちに作業をする人数が減り、若者もいつの間にか(あら不思議)年寄りになってしまいました。
そこで、村下の提案で耐熱テントの簡単な高殿を作ることになり、耐熱テント式高殿の完成によって作業は格段に効率が良くなりました。
さらに近年は、雨の心配のないときは、屋根も作らないことにします。
これによって、さらに高齢者に優しい高殿建設になります。

今年の天気はどうでしょう。
3日前までは雨の降る予想だったのですが、前日予想では小雨になり、当日予報では『まあ夕方までは持つでしょう』という天気予報に代わります。
ありがたいことに屋根はなくてもよいことになりました。
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見上げてみます。
まあ、なんて見晴らしの良いこと!

いいですね~♪どんどん作業を効率化する知恵が出ています。

朝の7時からテントを建て、30分で簡易テントが完成
当日取材に来ていたアナウンサーのお姉さんに初種(最初の砂鉄)を入れていただきます。
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さあ今年はどれだけの鋼ができるでしょうか。

会場の片隅には足ごしらえもしっかりした一団がおられます。
日野川源流の会が都合山ツアーにお出かけでした。

また、別のテントには鍛冶屋さんが準備中
ペーパーナイフの製作体験を案内しておられました。
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順調にミニたたらが進行するのを見ていると、会場でアナウンス。
「舟場山見学バスツアーの皆さんは集合してください」
季節君はこちらの視察に行くことになっています。
慌てて皆さんの行列のしんがりについてゆくことになりました。

第12回令和のふいご祭り

今年も令和のふいご祭りが開催されます。
ある専門家筋の方が視察においでになり、これだけの歩留まりの良さで砂鉄がケラになるのはすごい!!
と驚いておられました。
私はずっと見てきたので、驚かなくなっていましたが、確かに腕が格段に上がっています。
山本村下が最初に作っておられたのは、お皿のようなけらでしたが、近年のけらは分厚く持ち上げるのが大変なくらい。
そして、けらを割ってみたところ、中はぎっしりと鋼でできていたそうです。
その妙技をご覧になるだけでも価値があります。
今年は、近隣のたたら場『船場山』の見学会も予定されています。
いったいどんな見学会になるのか、私も予想がつきません。
バスの定員があるため、参加人数に制限があります。
当日申し込みデスクが開設されますので、こちらも必見です。
長袖の服と山歩きのできる履物でおいでください。
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