出店近藤さま
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根雨楽舎の店番をしています。今日は朝からバスによる視察が相次ぎ、とてもお客様の出入りが多く忙しいのでした。そして昼過ぎにちょっと暇になったと思ったらなにやらお外が騒がしい。ちょっとご年配の皆さんがおいでになりました。展示より資料館の建物を気にしておいでです。この資料館の建物は出店近藤と申しまして、当時のご本家が鳥取藩筆頭大庄屋として文字通り政治経済の中心となり多忙を極めたため、手狭になった近藤ご本家は大改造をされ、弟さんもお向かいに出店近藤というお屋敷を建てられました。明治元年のことです。そのお客様に「どちらのかたですか?」とお聞きすると、「出店近藤のものです」とおっしゃいました。えっ!!と季節君は驚きました。
まちがいなく「出店近藤です」とおっしゃいました。関西方面においでだと聞いてはいたのですが驚きでした。このたび父の法事で根雨に帰って参りましたとのことでした。いろいろお話を伺うと、幼少のころの思いではあるそうです。「このお屋敷は、奥行き100メートルくらいはあったとお聞きしてますが、、、」とお聞きすると「裏には離れがございまして、雪の日には中庭で雪に足をとられた記憶がございます」とのことです。その後、離れは日野病院に買い取られ、院長官舎になったそうです。いまはビルに建て替えられ日野病院の職員宿舎になってますね。いろいろお尋ねしたいことは山ほどありましたが、電車の時間が迫っていることもあり、ご連絡先をお聞きするのが精一杯でした。出店近藤のお屋敷はこうして今でも大事につかわれております。またお帰りの際は皆さま、お立ち寄りください。