腰物目利口伝書 第9帖



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ながれは柾目なり。刃の焼き様,余の国の
鍛冶とは違い、はばき之より焼き
出すにより乱れなどもすゑほど
かいなく、必ず切っ先の刃は兼光などの
時代よりさきの古き作ともは、ぼうしの
かたちばかりにて、かえり無し。また
刃へも鎌倉物などのごとくには
惣別なし。においばかりなり。
但し、古備前の上作などにはにえ勝ちの
み多し。この古備前というは、一条
院の時代の前後の鍛冶どもなり。
  右、京、鎌倉、備前三筋のかたちになき
  作どもの事
一 刀、脇差の姿、鎌倉かたち共、又備前物
とも見えず、二つの間を作り、中切っ先
にして地肌刃の躰はおおかた

腰物目利口伝書 第8帖

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して刀は大切先に作る。脇差はそりて
いずれも三つむねにて、中の筋ひろし
惣別脇差のそりに口伝あり。刀の切っ先
につくるる物也。たとえば刀を大切っ先に作る
さくは脇差もそり深し。切っ先中などで
そりも中なり。又小切っ先に作れば
脇差必ずうつむくなり。鎌倉物
ひとながれの内には大中の二つあり。
その中の作りというは多くはなし。
行光、正宗、義弘、この三作なり。残る
弟子、又子いずれも大の作りなり。板目にて
刃は切っ先より焼きだすによりさきの
刃つよくにえ鮮やかに多し
一 備前物の事 刀の姿小切っ先に
して三つむねなどは一切あるべからず。
地肌板目なり。但し光忠の

腰物目利口伝書 第7帖

さて、今回は京物、粟田口物に続いて関物、鎌倉物について書かれています。

「一入」は「ひとしお」と読みます

「惣別」とは、「おおむね」とか「一般的に」といった意味ですが、現代では使われない言葉なので見つけるのに苦労しました。

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中の筋を広くする也。ますます上手なる故に
刃白く地肌一入(ひとしお)こまやかに美しく
にえのうちの匂い深く小切先にして
しのぎ中寄をあまり大幅なるは
まれなり。地はだ柾目にて是も先より
焼きだすにより先次第に刃つよし
一 関物の事 地肌柾目にて小切先
なり。関のならいには、刃境するどく
乱れの足先必ずとがるものなり。にえあさ
黒くに地肌細に地色少ししらけたる
心にて、関と知るべし。惣別関の
かなあしと言うは、たとえば雨
け成る時、山を見るごとし。晴れやかに見
ゆる心あり。口伝多し
一 鎌倉物一流の事 刀脇差すがた
何も肌ひろく、少し薄めに

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